こんにちは、LeeStyles(リースタイルズ)です。
今回は、「MOSの資格は本当に役に立たないのか」というテーマでお話していきたいと思います。
したがって、今回の記事は、
- 「MOSの資格って取得しても特に役に立たなそうだし、受験しなくていいかなあ。」
- 「どのような人にだったら、MOSって役に立つんだろう。」
といった方には特におススメです。
そして、この記事のポイントは次の2つです。
- MOSの資格を持っていることで得られるメリットはあまりない。
- しかし、MOSを勉強すること自体には大きな価値がある。
それでは、さっそく解説していきます。
MOSを取得する価値

まず、MOS(Microsoft Office Specialist)の資格を取得する価値があるのかについて考えていきたいと思います。
ここでの話の流れとしては、次の2ステップで進めていきます。
- 「資格」全般にはどのような取得価値があるのか。
- 中でもMOSにはどのような取得価値があるのか。
「資格」に対する考え方
そもそも、皆さんは「資格」ってどのような理由で取得していますか?
もちろん人によって様々な理由があると思いますが、ここでは資格を取得することで得られる可能性のある恩恵について、次の2つを挙げさせていただきました。
- 資格の合格レベルまで、知識やスキルを向上させることができる。
- 資格が証明書の役割を果たし、限定の職種や待遇を得ることができる。
まず、1つ目について。これに関してはどんな資格であっても当てはまる話なのですが、合格点に達するために皆さん頑張って勉強をしますよね。そして、勉強をすることによって、その分野に関する知識やスキルを向上させることが可能です。
次に、2つ目について。これは、資格を保有していること自体が具体的な意味を持つ場合です。限定の職種というのは、いわゆる独占業務みたいなことで、公認会計士などがそれに当てはまります。資格を持っていないと、その仕事に就くことができないということです。また、企業によっては特定の資格を持っている人に対して、給与や昇給といった点で優遇してくれるところもあります。つまり、待遇の向上です。
MOSは取得するべきか
ここまで、資格を取得することで得られる可能性のある恩恵について、大きく2つ紹介してきました。
では、ここからはMOSに限った話をもう少し具体的にお話していきたいと思いますが、ここで考えることは、先ほどの恩恵がMOSの資格では果たして得られるのか、ということです。
そして、先に結論を言ってしまうと、1つ目の「知識やスキルを向上させられる」という恩恵以外はほとんど得られないといえます。言い換えると、資格を勉強する価値はあるが、資格をわざわざ取得する価値はあまりないということです。
というのも、MOSを保有していること自体が独占業務や好待遇に直結することは基本的にありません。何でなのかというと、MOSの資格を保有していることで証明できるのはMicrosoft Officeの基本操作を行えるということであり、それは一般的なオフィスワーカーであれば当たり前のスキルとして保有しているからです。
ただし、例外もあります。
例えば、まだ資料作成スキルを備えていないと考えられている学生がMOSを取得していれば、多少は就活でアピールには繋がるでしょう。また、簡易的な資料作成をメイン業務とする事務職への就職・転職を希望している場合は、MOSを保有していることが直接的に採用側の安心感に繋がります。
しかし、上記に当てはまる方であっても、むやみやたらに受験できない最大の壁が存在します。
それが、受験料です。
下の表をご覧ください。

こちらの表からお分かりの通り、1つを受験するのに約1万円はかかります。学生の場合は少し安くなりますが、それでも十分に高額ですよね。仮に、社会人の方がword・Excel・PowerPoint・Access・Outlookの全てを受験しようと思った場合、約8万円もかかることになります。
以上をまとめると、次の2つの理由からMOSの資格を取得する価値は低いといえます。
- 資格を取得することによって、独占業務や社内での優遇を獲得することは基本的にできない。
- そもそも1つ1つの受験料が非常に高額なため、MOSの全ての検定を受験することは難しい。
ここで、
「じゃあ、MOSの存在はもう忘れていいね!」
ってなりそうですが、それは違います。
繰り返しますが、あくまでもここで否定しているのはMOSの資格を取得する価値についてであり、MOSを勉強する価値については全くもって否定しておりません。
先ほど例として挙げた学生や事務職希望の方は絶対に学習しておくべきですし、その他社会人の方でも復習がてら勉強することで新たな気付きが得られます。
したがって、次の章では、MOSを勉強することでどのようなスキルが得られるのかについて、もう少し具体的に解説していきます。
MOSで得られるスキル

MOSを勉強することで得られるスキルは次の2つです。
- 初心者にとっては、資料作成のイメージが掴める。
- 資料作成で使いこなせる機能の幅が広がる。
まず、1つ目が、学生の方やPC業務に触れてこなかった社会人の方が受けるべき理由です。特に学生の方は、長期インターン等を経験している場合を除いて、ほとんどの人が現場での資料作成を経験したことがないでしょう。大学の講義で課題を提出するときにWordなどを使っているかもしれませんが、その使い方とビジネスにおける使い方はかなり異なります。したがって、少しでもビジネスシーンでの資料作成のイメージを掴むためにも、MOSの学習をおススメします。
そして、2つ目が、社会人の方でも受けるべき理由です。MOSで重視されていることは、Microsoft Officeの各アプリケーションに搭載されている様々な機能を網羅的に使いこなせるようになることです。したがって、普段のビジネスシーンであまり使ってこなかった機能であっても、MOSを学習することで触れることができます。
「実際のビジネスシーンで必要ないものを学んでもなあ。」
って感じた方もいるかと思いますが、それはあなたの単なる思い込みの可能性も高いです。例えば、SmartArtやピボットテーブルといった機能は、資料作成を効率的かつ美しく仕上げてくれる優れものです。また、今まで無駄に多くの入力をしていた作業も、実は1クリックで簡単に完了させられた、なんてことも多々あります。このように、普段では知ることのなかった機能を知ることで、日常業務の生産性をさらに向上させることが出来るのです。
MOSの最短攻略法

MOSを効率的に学習していくうえで、注意すべきポイントは次の2つです。
- どのアプリケーションから学習していくか。
- どの教材を用いて学習していくか。
では、それぞれ解説していきます。
どれから学習するべきか

上の表をご覧になりながら、読み進めてください。
まず、バージョンに関しては2013も用意されていますが、わざわざ古いバージョンを学習するメリットもないので基本的には2016で問題ないです。もし、会社の状況がある場合は、そちらに合わせてください。
そして、MOSの資格で用意されているアプリケーションは、資料作成において主流となるWord・Excel・PowerPointに加えて、データベースのAccess、メールソフトのOutlookの5つになります。さらに、WordとExcelに関しては、より上級者向けのエキスパートコースも存在します。
では、これらをどのような順番で学習していけばいいのかという話になるわけですが、上の表にも番号を振った通り、以下の流れがおススメです。
- スペシャリストをExcel→PowerPoint→Wordの順番に学習する。
- エキスパートをExcel→Wordの順番に学習する。
- スペシャリストのAccessを学習する。
ExcelやPowerPointは仕事でも使用することが多いため、優先度を上げました。
ただし、これはあくまでも全てを学習する場合の話なので、そこは注意してください。
したがって、例えば
「自分は普段の仕事でExcelを使っているから、Excelをメインに復習したいなあ。」
という方はExcelのスペシャリストとエキスパートを先に一気に学習すると良いと思います。
そして、ここで気付いた方もいるかもしれませんが、おススメした学習フローの中にOutlookが入っていません。Outlookを外した理由としては、あまり教材が充実していないという点が一番大きいです。メールにあまり深い機能もないため、教材を作成する会社側もあまり力を入れていないといえます。なので、Outlookに関しては、よっぽど興味のある方以外は飛ばしてしまって大丈夫です。
また、
「Accessって勉強した方がいいの?」
って疑問に感じた方も多いと思いますが、こちらも時間に余裕のある方に限定でおススメします。やっぱり、Accessを始めとしたデータベースというものは、実際に企業で働いている社員の方でも触れることが少ないのが現状ですよね。その点を考慮すると、やはりWord・Excel・PowerPointに比べて優先度は下がってきます。
しかし、裏を返すと、データベースは企業の基幹システムの1つであるのにも関わらず、働いている人の多くはあまりデータベースの知識を備えていないということですよね。したがって、もちろん時間に余裕がある場合に限定されますが、Accessは社会人の方でも十分に勉強してみる価値があるといえます。
どの教材を使用するべきか
MOSの教材を選択するうえでのポイントは次の2つです。
- 模擬試験が付属されているか。
- 全アプリケーション・全コースで教材を出しているか。
繰り返しになりますが、MOSの資格を取得することはあまりおススメしておりません。しかし、資格を取らないってなると、自分のスキルレベルを計測してくれるものが無くなります。そこで重要となるのが、教材に付属されている模擬試験の機能です。
実際に筆者が利用したよくわかるマスター(FOM出版)はこの模擬試験の機能が非常に充実していました。本番とほとんど同様の環境を自分のPCで体験することが出来るだけでなく、その模擬試験は5回分(Accessのみ3回分)も用意されていたので、自分のスキルを計測するには十分でした。
さらに、このシリーズは全アプリケーション・全コースで教材を出している点も大きなメリットです。いちいちアプリケーションごとに教材を変更するのは面倒ですよね。それなら出版社を1つに決めてしまった方が、段々と扱いに慣れてくるので効率的です。
ちなみに、著者の場合はこのシリーズをまとめ買いして、それぞれを2日ペースで一気に取り組んでいきました。分厚そうに見えるかもしれませんが、分かりやすい説明なので意外とサクサク進めることができます。なので、社会人の方であれば、土日を上手く使えば簡単に1冊は終了できるはずです。皆さんも是非、短期集中でまとめてガッツリ取り組んでみてください。
今のあなたに出来ること

いかがでしたでしょうか。
今回は、「MOSの資格は本当に役に立たないのか」というテーマでお話してきました。
この記事を通して、少しでもMOSに関するあなたの知識が深まったら嬉しいです。
今のあなたに出来ることは、
- まずは、よくわかるマスター(FOM出版)等の教材をフル活用して、Microsoft Officeのスキルを底上げする。
- 教材で学習した後は、身につけたスキルを実際の職場で積極的に活用していく。
だと思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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